amazarashiが、漫画『チ。』とのコラボ曲「カシオピア係留所」のMVを公開した。
本作は、累計250万部を突破するビッグコミックスピリッツで連載中の漫画『チ。―地球の運動について―』との往復書簡プロジェクト「共通言語」の第二弾・プラネタリウムで流れ星のモーションと共に、『チ。』のセリフと歴代キャラクターが歌詞と交差する映像になっている。
本楽曲は、秋田ひろむが『チ。』を読み感じた共通するものを「痛み」と仮定して、作品の持つ力をamazarashiが信念で作り、次に手渡すという思いで制作された6分を超える楽曲になっている。MVは板橋区立教育科学館のプラネタリウムで撮影。国立天文台4次元デジタル宇宙プロジェクトの協力のもと制作された。
ジャケット写真は『チ。』の作者、魚豊が「カシオピア係留所」からイメージし書き下ろしたイラストになっている。
魚豊 コメント
苦悶や寂寞や悴みがamazarashiを媒介にして出力されると、こうも輝くのかと改めて驚きました。そして、その煌めきの根拠が”痛み”なのだとしたら、僕達の痛点は人間性の一つなんだと気付かせてくれる。そんな曲が聴けてただただ嬉しいです。
amazarashi 秋田ひろむ コメント
『チ。』の壮大な物語に主題歌的なストーリーに沿った歌を作るのは無理だと思った。完全に負けたと思った。「信念に従い行動し、それを受け渡す」という主題だと解釈したが、それは書き手自身の信念にも感じられた。創作の覚悟や執念。最終巻は発売前の原稿を見せてもらったが、セリフの推敲の跡などをみてもそれらを感じた。そしてそれらは僕自身の創作の苦労と似ていると気付いた。なのでそういうことを歌にしようと思った。『チ。』の主人公たちと魚豊さんと、僕とに共通するのは「痛み」と仮定した。そこだけは分かりあえるのでは? と思った。
amazarashiは海外のファンもいるが、言葉は通じなくても「痛み」を通じて理解しあってる、と感じることがよくある。
『チ。』は歴史の物語だが、「痛み」は時代も超えるのだろうと思う。
〈この世にあるほとんどのものが 成し遂げた奴らの血の跡としたら〉という歌詞は魚豊さんがインタビューでそういうことを言っていたので、思いついた。(スマホは歴史の積み重ねみたいな話だった? 曖昧ですが)
魚豊さんの成し遂げたものから受け取って、僕の信念で作り、次に手渡す、というような想いで作った。