共演に波岡一喜や高橋健介ら、音楽はFLOWのTAKE
柚月裕子のクライムサスペンス小説『逃亡者は北へ向かう』舞台化、高橋怜也が初主演で殺人犯役に
2026.04.06 19:00
©2025 柚月裕子/新潮社 ©舞台「逃亡者は北へ向かう」
2026.04.06 19:00
ミュージカル『テニスの王子様』シリーズなどで活躍する高橋怜也の初主演舞台『逃亡者は北へ向かう』が、6月12日(金)~21日(日)に東京芸術劇場シアターウエストにて上演されることが決定した。
原作は、『孤狼の血』『盤上の向日葵』などで知られる作家・柚月裕子が地元である東北を舞台に描いた震災クライムサスペンス。震災という未曾有の状況下で浮き彫りになる人間の“罪”と“喪失”、そしてそれでもなお生き続けようとする意志を描き、第173回直木賞候補作に選出された。そんな小説を原作に舞台の脚本・演出を手がけるのは『全員犯人、だけど被害者、しかも探偵』(2025年)など数々の作品を手がけてきた吉村卓也。そして音楽をFLOWのTAKEが担当し、作品の世界観を静かに支える。
主人公は震災直後に殺人を犯し死刑を覚悟しながらも、ある人物を探すため姿を消した青年・真柴亮。そんな真柴を津波で娘を失った刑事・陣内康介が追う中で、それぞれに背負った過去と喪失が交錯し、2人の関係は単なる追跡劇にとどまらず人間の本質を問いかけるものへと変わっていく。キャストでは主人公・真柴亮役を高橋怜也が演じるほか、彼を追う刑事・陣内康介役に波岡一喜。さらに村木圭祐役に前川泰之、藤島役に高橋健介、目黒役に松田大輔(東京ダイナマイト)、郷田剛役に八十田勇一といった実力派俳優が脇を固め物語に厚みを加える。また村木直人役は山村翔と中谷薫風によるWキャストが決定、確かな演技力と存在感を兼ね備えたキャスト陣が集結し、震災という現実の中で生まれた“罪”と“選択”を描き出す。
コメント一覧
高橋怜也(真柴亮役)
この度、真柴亮役として出演させていただくことになりました、高橋怜也です。
素晴らしい皆様と共にこの作品を作り上げられること、とても光栄に思います。
自分自身、初めての主演でプレッシャーもありますが、作品と真摯に向き合い、一つ一つ大切に届け、演じていきたいです。
波岡一喜(陣内康介役)
3人の子供がいる僕にとって、今回の役は重く苦しい挑戦になります。
演出の吉村さんと、少しずつ丁寧に積み上げていきたいと思います。
前川泰之(村木圭祐役)
柚月裕子さんの作品は『狐狼の血』を始め、読んでも観ても大好きな作品ばかりで、その世界観の中で生きられる事に今からとても興奮しています。
また、東日本大震災から15年経った今、『生きる意味』を改めて問うこの作品には大きな意義を感じますし、自分自身も真摯に向き合い考え、精一杯演じさせていただきます。
高橋健介(藤島役)
決して明るい物語ではないし、もしかしたら観てネガティブな気持ちになる人もいるかもしれないと思い、正直自分がこの舞台に立つことを悩みました。しかしクリエイター陣と話す中で、ここから来てくださる皆様に伝えられることがあるのかもしれない、役者としても今チャレンジする意味はあると思い今回に至りました。精一杯向き合っていきますので宜しくお願いします。
松田大輔(目黒役)
プロデューサーの熊坂君そして脚本演出の吉村君とは何度もお仕事をさせて頂いております。このチームなら間違いないと確信しております。今回も非常に楽しみです。
八十田勇一(郷田剛役)
役者・吉村卓也くんとは明石家さんまさん座長の舞台で共演しました。さんまさんに置いていかれないよう頑張った仲です。今回は柚月裕子先生原作のスピーディでスリリングな舞台!みなさんに置いてかれないように、演出・吉村卓也くんにいっぱい檄を飛ばしてもらいます!
吉村卓也(脚本・演出)
震災ほどなく、写真洗浄ボランティアに参加したときのこと。
うちの一枚は水を張ったバケツに浸した瞬間、僕の手の中で剥がれ落ち、ただの真っ白な台紙になってしまった。
そのときの光景を忘れることができない。
それは家族団欒の写真だった。ケーキがあったから、きっと誰かの誕生日を祝っていたのだろう。真ん中にいたおじいちゃんか、膝の上にいた小さい男の子か。
なんにせよ、幸せな時間が切り取られたものには違いない。
僕は無責任にも外に出て泣いた。
今になって思えば、あれはなにもできないことへの涙だろう。
運命はときに不条理になにもかもを奪っていく。
だからこそ風化させてはならない。その上で生き続けなければならない。
泣いていた僕に水を渡しに来てくれたのは、震災の当事者である市の職員さんだった。
その優しさを、強さを僕は描きたい。
舞台「逃亡者は北へ向かう」劇場でお待ちしております。