クリエイター同士で共感した創作活動のアプローチとは?
堂本剛がダファー兄弟に作品愛を炸裂させる『ストレンジャー・シングス』インタビュー映像解禁
2025.12.16 17:00
2025.12.16 17:00
現在VOL1(第1~4話)が配信中、12月26日(金)にVOL2(第5~7話)、2026年1月1日(木)にフィナーレ(第8話)が配信されるNetflixシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界 5』。世界中で熱狂を巻き起こしている本作から、ショーランナーを務めるダファー兄弟とアーティスト・堂本剛(.ENDRECHERI. )によるインタビュー映像が解禁された。
本作は1980年代の小さな町に突然出現した〈裏側の世界〉という“異世界の脅威”に、オタク気質な少年少女とその仲間たちが力を合わせて立ち向かうミステリー・アドベンチャー&青春物語。先日最終章のVOL1が配信されるとわずか5日間で視聴回数5,960万回を記録し、Netflixの英語作品史上最高の初週視聴数を達成した。
舞台は超常現象が頻発し邪悪な怪物が襲来する町、ホーキンス。この町で暮らす仲良し4人組のマイク(フィン・ヴォルフハルト)、ウィル(ノア・シュナップ)、ルーカス(ケイレブ・マクラフリン)、ダスティン(ゲイテン・マタラッツォ)は超常パワーをもつ謎の少女イレブン(ミリー・ボビー・ブラウン)と出会い、大人たちとも力を合わせ友情と勇気を武器に脅威へ立ち向かっていく。シーズンを重ねる中で恋や成長を経験しながら危機を乗り越えてきた少年少女たちだが、シリーズ最終章では“最強の敵”ヴェクナが襲来する。
今回解禁された映像では、いきすぎた“ストシン愛”を示す堂本が最終章の展開について尋ねるとマットが「結末のシーンはずっと思い描いていたもので、7年ほどあたためました。道しるべがあったおかげでブレなかったんです。シーズン5の内容は当初の予定とは違いますが、最後20分間は思い描いていた通りです」と告白。その回答に対して堂本は拍手とともに驚きの声を上げ、「思い描いていても物作りでは、その通りにできないことの方が多いと思いますが、『これだ!』という結末が揺るがなかったということですよね」と感想を述べると、ロス・ダファーは「作品の人気が出るに連れていろんな意見を耳にし、周囲からの期待も感じました。でも、ある段階で全てを遮断し、信頼できる仲間との空間に身を置く。そうすることで信念を貫けます」と、長年構想を練ってきた結末を思い通りに表現できた理由を明かした。

また、自身の創作活動では“始まり”と“終わり”をテーマにメッセージングを組み立てることが多いという堂本。そのアプローチ法を聞いたマットが「僕らのやり方も似ています。最終シーズンでは、終わりから描き始めました。最後を固めてから最初に戻って物語を展開していったんです」と共感を示すと、ロスは「最も重視したのが、物語をどう着地させるかです。それはシーズン1でも同じで、そこから積み上げていき方向性が見えると、新たな可能性が生まれます。最初と最後が決まれば中間部分は自由に創作できて、その間の物語が(結末へと自然に)導いてくれます。シリーズだからこそ物語に変化を加え、登場人物に方向性を委ねられました」と制作秘話を打ち明けた。

カリ、イレブン、ジム
さらにお風呂に入っている際にインスピレーションが湧くという堂本に対して、ロスは「僕らは散歩が好きです。本作の核となるアイデアは、近所を散歩中にひらめきました。動いている時やシャワー中、運転中など脳が“無の領域”に入るとアイデアが生まれます」と回答。また、マットは「それと脚本を書くときは音楽が欠かせません。2人とも音楽をかけます。主に歌詞のないインスト曲です。そのときの気分に合わせて」と語りクリエイター同士ならではのやりとりを展開させた。
続いて堂本は「友人と今後のストーリー展開を想像するだけでちょっと泣けてきちゃうくらいこの作品に感情移入しちゃってるんで、『最終話が見られないかも』ってずっと本気で思っているんですけど、最終話を見る方法だけ教えてもらっていいですか?」と2人に相談。するとマットは「ウソじゃなく感情を揺さぶられる内容です。書くのも撮るのもつらかった。ともに作品を作った10年は、子役にとっては人生の半分です。家族同然なので別れはつらかったです。撮影の最終日にどの役者も最後のシーンを撮影していましたが、毎回感情が込み上げて皆泣いていました。作品とともに成長してきたファンなら、最終話は悲しいはずなのでティッシュの用意をしてください。話すだけで泣けてくるなんて心配です」と最後の撮影でのエピソードを披露しつつ、最終話を見るうえでの必須アイテムをレクチャーした。

インタビューの後半では、かねてより日本への深い愛情を伺わせているダファー兄弟に堂本から「好きな日本料理は?」という質問が飛び出すと、マットが「寿司です!ダントツです」と勢いよく返答。その回答にロスもすかさず同意すると、堂本は「時間があったら、めっちゃ食べてほしいお寿司があるので、お店だけ教えときましょうか?」と提案し、2人は「ぜひとも!」と満面の笑みを浮かべた。
ファン待望の最終章がいよいよスタートしたが、「シーズン5を楽しみにしている日本のファンは本当にたくさんいらっしゃるので、その方々に最後にメッセージをいただきたいと思います」という堂本からの要望にロスは、「日本の文化はこの作品に大きく影響していて欠かせない要素です。今回来日して実感したことは、日本に多くのファンがいたことです。本当に光栄に感じるし、夢みたいだけど完璧です。最終シーズンを楽しんで。結末で泣きすぎないで」と、堂本の悩みを引用しながらファンに向けてコメント。また、マットは「僕からも(このシリーズを)観てくれた皆さんに心から感謝します。ロスが言うように、日本から最も影響を受けました。(本作は)80年代のアメリカの文化と日本のポップカルチャーが作った作品です。(僕にとって)日本のビデオゲームやアニメ、漫画は人生の一部で、この作品のDNAに組み込まれています」と日本カルチャーへの愛を惜しみなく披露した。
なお、先日堂本は『ストレンジャー・シングス』シリーズへの“いきすぎた愛”をテーマにした洋服などのコラボレーションアイテムを発表。11月に開催されたファンフェスタでは、マットがコラボアイテムのスカジャンを着用してファンの前に姿を現したことも話題になった。