「ドライバーのはずが牧師のようだった」2人が心境を代弁
倍賞千恵子×木村拓哉のギクシャクした旅の始まり、映画『TOKYOタクシー』本編映像解禁
2025.10.25 12:00
©︎2025映画「TOKYOタクシー」製作委員会
2025.10.25 12:00
山田洋次監督の最新作で、倍賞千恵子と木村拓哉が共演する映画『TOKYOタクシー』から本編シーンが解禁された。
山田洋次の91作目となる本作の原作は、フランスで初登場1位を記録した映画『パリタクシー』。キャストには山田監督作品には欠かせない名女優・倍賞千恵子、『武士の一分』以来19年ぶりの山田組参加となる木村拓哉に加え、蒼井優、迫田孝也、優香、中島瑠菜、イ・ジュニョン、笹野高史など多彩な豪華俳優陣が集結した。
ある日、タクシー運転手の宇佐美浩二(木村拓哉)は85歳の高野すみれ(倍賞千恵子)を東京・柴又から神奈川の葉山にある高齢者施設まで送ることになった。人生の終盤を迎えたすみれは「東京の見納めに、いくつか寄ってみたいところがある」と浩二に頼み、幼少期から現在まで人生のターニングポイントとなった思い出の場所を寄り道することに。タクシーで旅を共にするうち、すみれは初対面の浩二に喜びと悲しみを織り交ぜた壮絶な人生を語り始め、“たった1日の旅”が偶然出会った二人の心と人生を大きく動かしていく。
今回解禁された映像は、タクシーが出発した直後、ぶっきらぼうな態度の浩二と少しおせっかいなすみれのやり取りを描いたシーン。ナビを操作しながらそっけない態度を見せる浩二にすみれが「あなた客商売なんだから、もうちょっと愛想よくしたらどうなの?」と指摘すると、浩二は「どうもすみません。葉山まではかなり時間がかかるので、お休みになって頂いても。良かったら横になって」と無愛想に答えるなど、最初はギクシャクしてしまう2人。やがてすみれは「そりゃあねえ、辛いわよ、年を取るって。もう一人暮しは無理だと思ってね。葉山にいいところが見つかったからそこのお世話になろうかと思ったの」と旅の理由を話し「だから東京の見納めに、あちこち寄ってみたいところがあるのよ」と、墨田川にかかる言問橋に寄り道したいと告げる。
すみれと浩二がタクシーの中で会話するシーンを中心に物語が展開する本作について、木村は「浩二はすみれさんの話に『どうなったんですか?』って振っちゃう。だから自分が聞いたことによって、彼女が話したくなかったことを言わせてしまっている責任をすごく感じました。でも、すみれさんの体内に留まっていた膿みたいなものを精算する瞬間にも思えて、タクシーを運転するドライバーのはずが懺悔を聞いている牧師のような感じでもありました」とコメント。一方、倍賞も「聞いて受け止めてくれる人がいたから、すみれさんはちゃんといろんなことを話せたんです。あんな風に浩二さんが受け止めてくれなかったら、話せなかったと思います。どんどん話しちゃえ!っていう感じでした」と、すみれの気持ちを代弁した。
互いのことを知っていくうちに信頼が芽生え、かけがえのない時間を過ごすすみれと浩二。2人の旅の最後に待ち受ける奇跡とは?映画『TOKYOタクシー』は11月21日(金)に公開される。
