大友啓史監督が描く沖縄だけに留まらない普遍性とは
妻夫木聡×広瀬すず×窪田正孝×永山瑛太『宝島』ビジュアル4種解禁、“戦果アギヤー”の勇ましい姿も
2025.02.19 17:00
©︎2025「宝島」製作委員会
2025.02.19 17:00
妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太の共演で9月19日(金)に公開される映画『宝島』から新たに4種のアザービジュアルが解禁された。
原作は、審査委員から満場一致で選ばれた第160回直木賞をはじめ、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞を受賞した真藤順丈による同名小説。監督は『るろうに剣心シリーズ』『レジェンド&バタフライ』などを手がけた大友啓史が務め、キャストには妻夫木聡のほか、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太が集結。東映とソニー・ピクチャーズによる共同配給のもと、ハリウッドに拠点を置くLUKA Productions Internationalも製作に参加して日米共同製作で挑む。
1952年、沖縄には米軍基地から奪った物資を住民らに分け与える“戦果アギヤー”と呼ばれる若者たちがいた。いつか「でっかい戦果」を上げることを夢見る幼馴染のグスク(妻夫木聡)、ヤマコ(広瀬すず)、レイ(窪田正孝)の3人。そしてリーダーとしてみんなを引っ張っていたのが一番年上のオン(永山瑛太)だった。全てを懸けて臨んだある襲撃の夜、オンは「予定外の戦果」を手に入れ、突然消息を絶つ。残された3人は憧れのオンの失踪の謎を追いながらも「オンが目指した本物の英雄」を心に秘め、やがてそれぞれの道を歩み始める。しかしアメリカに支配され、何も思い通りにならない現実に怒りを募らせ、ある事件をきっかけに抑えていた感情が爆発する。やがてオンが基地から持ち出した”何か“を追い、動き出す米軍。消えた英雄が手にした“予定外の戦果”、そして20年の歳月を経て明かされる衝撃の真実とは。

解禁されたビジュアルには、米軍による営業許可証、通称「Aサイン」を掲げるバーが立ち並ぶ繁華街、巨大なアメ車、そして当時の沖縄のリアルな空気感が漂う中、激動と混沌の時代を懸命に生き抜く‟戦果アギヤー“の日常が映し出されている。何も恐れず未来を信じ突き進む“戦果アギヤー”と呼ばれる彼らの勇ましい姿とともに、ビジュアルには「1952:WHEN OKINAWA WAS STILL UNDER US OCCUPATION.」というコピーも。戦後の過渡期を全力で生きたグスク、ヤマコ、レイ、そしてリーダーのオンら全ての若者たちの魂の叫びを感じるデザインとなっている。

映画化にあたり、大友啓史監督は「⾃分にできることの全てをこの作品に投げ打った」と話し、「戦争という悲劇は、その渦中のみではなく、それが終わった後の日常にも大きな影響を及ぼす。戦争を通して生まれた勝者と敗者という関係性は、その後の日々の暮らしの中にどんな爪痕を残していくのか。そして、その関係性は我々に何を与え、何を奪っていくのか。宝島は、沖縄を舞台にした物語ですが、決してあの時代の沖縄だけにと留まる物語ではない。いまだ世界中で起きている戦争や紛争の本質に真正面から踏み込んでいく、そんな普遍性を持った物語だと思います。スタッフキャストが心を一つにし、同じ願いを持って取り組んだ作品です」とコメントした。

さらに、企画開始からおよそ6年がかかったことについては「アメリカに統治された沖縄で“戦果アギヤー”と呼ばれた若者たちが何を考え、何を感じ、何を大切にして生きていたのか。そこには混沌として今の時代を生きていく上で、本当に大事なものは何かをもう一度考えるヒントがある。映画というエンタテイメントの中で、日常の時間を忘れて、少しでもあの時代を追体験し、1⼈1⼈が⼼の中に何かを持ち帰っていただけたら」と戦後80年の今年に公開されることへの思いを寄せた。
映画『宝島』アザービジュアル ©︎2025「宝島」製作委員会