2024.08.28 04:00
2024.08.28 04:00
草彅剛が主演を務める舞台『ヴェニスの商人』が12月から東京・京都・愛知で上演されることが決定した。
演劇史の巨人、ウィリアム・シェイクスピアの最高傑作の一つに数えられる『ヴェニスの商人』。今作では第21回読売演劇大賞・最優秀演出家賞に輝き、現代演劇界で最も実力のある演出家の一人である森新太郎が演出を手掛け、古典の常識を覆す新しいアプローチで、歴史ある名作を現代のエンターテインメントに生まれ変わらせる。
シェイクスピア作品初挑戦となる草彅が演じるのは、「貸した金を返せなかったら、あんたの体から、きっかり1ポンド、切り取らせてもらおうか」と容赦ない契約をかざす冷酷な高利貸しのシャイロック。確かな実力と唯一無二の個性を併せ持ち、日本を代表する俳優として活躍する草彅が稀代の悪役どのように演じるのか。解禁されたビジュアルは黒と赤のコントラストが印象的で、普段見せない憂色をおびた草彅の表情からはシャイロックの怒りや悲しみを感じ取ることができる。
『ヴェニスの商人』は12月6日(金)の東京・日本青年館ホールを皮切りに12月26日(木)からは京都・京都劇場、来年1月6日(月)からは愛知・御園座にて上演。他キャストは明日8月29日(木)から正午12時に一人ずつ公式HP・SNSで発表される。
草彅剛 コメント
今回、初めてシェイクスピアの作品に出演させていただきます。
『シャイロック』は今まで舞台で演じたことのないような役なので、
すごく緊張しています。
でも、演出の森新太郎さんをはじめ、共演者も初めての方が
多いので、気負わず、新鮮な気持ちで、この作品、この役に
挑みたいと思っています。
そして、僕自身も思いっきり、楽しみたいと思います!
森新太郎(演出)コメント
シェイクスピアがこの作品を発表した当時、ロンドンの観客にとってヴェニスはまさに憧れの地でした。海洋貿易によって経済的繁栄の絶頂にあった、活気あふれる、美しき水の都。ロマンティックな恋愛喜劇が繰り広げられるのに、これほどふさわしい場所はありませんでした。しかし、物語は実にメランコリックな台詞から始まります。「まったく、どうしてこう気が滅入るのかな……。」この息苦しさの正体は何なのか、美しき水の都にはどんな“腐臭”が漂っているのか、演出家としてまずはそこを掘り下げていけたらと思っています。今の時代に重なる『ヴェニスの商人』になれば良いのですが。この一大事業に、力のある俳優陣が揃いました。特に草彅さんがシャイロックを演じられるのは、私にとっても事件でしかありません。シェイクスピア劇の新たな地平へ一歩踏み込めるのではないかと、心臓がバンバン高鳴っております。