2023年2月27日日本武道館公演より Photo by Masanori Doi
2023.12.22 19:15
スラッシュ・メタルのビッグ・4でもあり、世界的に人気を誇るメタルバンド、メガデス。今年の2月に開催された日本武道館公演では元リードギタリストのマーティ・フリードマンと23年ぶりの共演を果たし、2023年も半年以上にわたり世界ツアーを行っていた。
そんなベテランバンドだが、フロントマンのデイヴ・ムステインは先日ポッドキャスト「The SDR Show」に出演した際に、ライブのチケット価格が高騰している理由を語った。
「何が起こっているかというと、一人ひとりの人件費がかかっている。その人がその日仕事をしているか関係なく、ツアー中はスタッフの人件費が日給で支払われる。例えば俺たちの場合は、照明、PA、モニターPA、ステージスタッフとしてドラムテック、ベースともう一人のギターテック、そしてもう一人モニターPAスタッフもいる。バックステージスタッフとしてはツアーバスの運転手、機材トラックの運転手、ケータリングサービスなど、様々なスタッフが携わっている。そして全員のホテル代と、ホテルまでの移動費もあるし、彼らの食事代もある。
だからコストが上がり続けるけど、多くの人はチケット料金を見て“こいつらのライブを見るために75ドルなんて払わないよ!”って思うかもしれない。こんなこと言うのは悲しいけど、もし自分で設定する権利があったとしても、正直今ではその金額になってしまうのがしょうがないぐらいコストが高騰しているんだ。一つの場所から、次の場所に移動するだけでもかなりのお金がかかっている」
パンデミック以降、インフレでツアー費が高騰しているなかチケット代も高騰するのはしょうがないことだとコメントしたデイヴ・ムステイン。また、アメリカではライブ会場とプロモーターがグッズの売上から手数料を大幅に取ることが問題になっているが、メガデスはプロモーターに「そのようなことになったらもう一緒には仕事できないし、エージェントを変えるしかない」と伝え回避したようだ。
デイヴ・ムステインは以前もツアー費が大幅に高騰していることを語っており、ツアー中はライブがない日でも4万5千ドルから5万2千ドルほど経費がかかっているとも明かしていた。