©️2023「ほつれる」製作委員会&COMME DES CINÉMAS
2023.09.04 15:00
9月8日(金)より全国公開される門脇麦主演映画『ほつれる』から、本編映像が公開された。
本作はある出来事をきっかけに夫や周囲の人々、そして自分自身とゆっくりと向き合っていくひとりの女性の姿を追う物語。門脇麦は綿子役として、全シーンを通してカメラが捉える綿子の揺れる心の機微を繊細な佇まいで演じ上げる。さらに夫・文則を田村健太郎、木村を染谷将太、綿子の親友を黒木華が演じ、絡みあう深甚な人間模様を描き出す。監督を担当するのは、『ドードーが落下する』で第67回岸田國士戯曲賞を受賞した演出家・加藤拓也。音楽は『ドライブ・マイ・カー』で第16回アジア・フィルム・アワード最優秀音楽賞を受賞した音楽家・石橋英子が担当する。
主人公の綿子と夫・文則の関係は冷め切っており、綿子は友人の紹介で知り合った木村とも頻繁に会うようになっていたが、あるとき木村が事故に遭って帰らぬ人となってしまう。心の支えとなっていた木村の死を受け入れることができないまま変わらない日常を過ごす綿子は、揺れ動く心を抱え、木村との思い出の地をたどる。
公開された本編映像では、心の支えだった恋人・木村を失くしてしまった綿子が、夫の文則に黙って山梨へ木村の墓参りに行くシーンが映される。そんな綿子のもとへ文則から電話かかってくると、文則は開口一番「どこにいんの?何してんの、今?」と怒りを抑えたような冷たい口調で言い放つ。
綿子は「いま英梨と一緒にいて出かけてるんだけど。遊びっていうか半分お墓参りみたいなこと」と正直に伝えると、今日は2人で内見に行くはずだったことを呆れたように問いただす文則。すっかり予定を忘れてしまっていた綿子が「もちろん帰るよ」と焦りながら言うも、文則の冷めた怒りは留まらず、お墓参りに同席していた英梨(黒木華)にも電話を代わってほしいと言い出す。「私?なんで?」と困惑しながらも文則の電話に応じ、その場を離れる英梨。残る綿子は木村の父である哲也(古舘寛治)から木村の思い出話を聞き出そうと試みるのだが、戻ってきた英梨は、なんと文則が会ったこともない哲也にも電話を代わってほしいと言い出したと告げるのだった。