2023.08.31 19:15
Kendrick Lamar
2023.08.31 19:15
2023年グラミー賞では最優秀ラップ・アルバムを含む複数部門を受賞し、SUMMER SONIC 2023ではヘッドライナーとして大いに会場を盛り上げたケンドリック・ラマー。世界で最も評価されているラッパーの一人だが、スタジオで制作する上での苦悩について語った。
先日公開されたInterview Magazineにて、ナイジェリア出身のシンガーTemsと対談をしたケンドリック・ラマーは、Temsが「スタジオで2日間ぐらいほっておかれると、漫画に出てくるようなマッドサイエンティストのような感じになってしまう」と発言した際に、自分も共感するとコメントした。
「その気持ちはわかるよ。何が好きで、何が好きじゃないかって考えて、思いを全て出しきろうと何度も何度も同じことを考え続けてしまうんだ。それを“ピンキー&ブレイン症候群”って呼んでいる。スタジオでは、“お前は今狂ってるぞ”って言ってくれるような信頼できる人物が1人や2人必要なんだ」
ピンキー&ブレインは天才的な頭脳を持ったネズミのブレインと、天然でミスが多いネズミのピンキーが世界征服を目標に奮闘するというアニメ。ケンドリック・ラマーは、ブレインの無理難題な計画や自信過剰、そしてピンキーのミスによって失敗するアニメに例え、自分の考えを実現させるために正気を失い、自分でも何をしているのかわからなくなってしまうと語った。
また、そのような状態になってしまったときに、信頼できるマネージャーとプロデューサーが自分にとって重要だと明かした。
「俺のパートナーでもあるデイヴ・フリーが俺にとってそういう存在だ。彼は俺のマネージャーとしてスタートしたけど、クリエイティブだったからそのような立ち位置になった。あとプロデューサーのSounwaveも、俺が正しい方向に進んでいるか知るために頼っている」
ケンドリック・ラマーは2022年に〈TOP DAWG ENTERTAINMENT〉での最後のアルバム『Mr. Morale & the Big Steppers』をリリースし、マネージャーのデイヴ・フリーと自身の会社pgLangを設立している。