2023.08.02 08:00
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2023.08.02 08:00
8月25日(金)より全国順次ロードショーされるシャルロット・ル・ボン監督の長編デビュー作『ファルコン・レイク』からメイキング映像が公開された。
監督デビュー作の短編『ジュディット・ホテル』(2018年)が話題となり、満を持して発表した初長編監督作『ファルコン・レイク』。本作は第75回カンヌ国際映画祭監督週間正式出品、第58回シカゴ国際映画祭ゴールド・ヒューゴ(新人監督賞)受賞など世界中を席巻した。本作で表現される独創的な世界観と16mmフィルム撮影で映し出す映像美は高く評価され、新鋭監督ながら今年5月に開催された第76回カンヌ国際映画祭では短編部門の審査員に抜擢された。
原作は、文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞に輝き、日本でも人気を博すバンド・デシネ(フランス語圏のマンガ)の名手バスティアン・ヴィヴェスによる「年上のひと」(リイド社刊)。原作者も映像化はできないと考えていた繊細な物語を映画化した。
監督を務めたシャルロット・ル・ボンは、フランスを拠点に俳優として活躍してきた。これまで、第40回セザール賞助演女優賞にノミネートされた『イヴ・サンローラン』をはじめ、『ムード・インディゴ うたかたの日々』、『ザ・ウォーク』、『フレッシュ』など多数の作品に出演している。映画監督としてメガホンをとった本作について、「思春期に感じるような居心地の悪さや混沌を表現したかった」と振り返っている。
解禁された映像の中では、監督本人が青春時代に感じた雰囲気をフィルムに焼き付けるため奮闘する姿が収められている。少年バスティアンが3つ年上の少女クロエに連れられてパーティーに赴くシーンの撮影には、35人ものエキストラ未経験者が出演。演出に戸惑いながらも、丁寧に細かな動きまで指示。10テイク以上、納得がいくまで撮影を重ねたことを明かした。
また、原作にはない映画オリジナルの要素として「幽霊の話」を脚本に追加した経緯や、初めての長編監督作を支えた撮影監督との絆が感じられる場面も収められている。加えて、「即興と下準備を組み合わせた」と、様々なアイデアを事前にリストにして役者に演じさせるなど試行錯誤を重ねた現場エピソードを披露した。10代の少年少女の心の触れ合いと機微を捉えるため、ストイックに映画と向き合う様子が印象的なメイキング映像となっている。