2023.07.27 10:00
©新見伏製鐵保存会
2023.07.27 10:00
9月15日より公開されるアニメーション映画『アリスとテレスのまぼろし工場』から、中島みゆきが歌う主題歌「心音」が流れる本予告が公開された。
映画『アリスとテレスのまぼろし工場』は突然起こった製鉄所の爆発事故により全ての出口を失い、時まで止まってしまった町で中学3年生の少年が2人の少女と出会い、世界の均衡を崩していく物語。『呪術廻戦』『この世界の片隅に』などを手掛けるアニメスタジオMAPPAが、大ヒットを記録した『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』や『さよならの朝に約束の花をかざろう』で国内外から高い評価を得た岡田麿里監督に白羽の矢を立て制作が始まった。
中島みゆきは、今まで吉岡秀隆主演映画『Dr.コトー診療所』の主題歌「銀の龍の背に乗って」、菅田将暉と小松菜奈W主演映画『糸』の主題歌「糸」など、往年の名曲が主題歌として使用されてきた。今回の新曲「心音」は初のアニメ作品主題歌で、書き下ろし主題歌としては犬童一心監督作品『ゼロの焦点』の「愛だけを残せ」以来14年ぶりとなる。
本作では、メインキャストの主人公・菊入正宗役を『呪術廻戦』虎杖悠仁役の榎木淳弥、正宗の同級生・佐上睦実役を『SSSS.GRIDMAN』新条アカネ役の上田麗奈、謎の少女・五実役を『リコリス・リコイル』クルミ役の久野美咲が演じる。また、正宗の父親・菊入昭宗役に瀬戸康史、叔父・菊入時宗役に林遣都といった実力派俳優陣も声優として参加する。
今回公開された映像では主人公の少年・正宗のモノローグから始まり、1人の少年と2人の少女たちが出会ってしまった瞬間が切り取られている。“その少女の心には決して触れてはならない”という意味深な文字が映し出され、それに重なるように中島みゆきの歌声が鳴り響く。そして楽曲の歌詞が台本から紐解いたストーリーを描写するように丁寧に綴られる。
本予告のラストに向け「未来へ 未来へ 未来へ 君だけで行け」と主人公たちを未来へ誘うかのような強い歌声が響く。映像の最後には、消え入りそうな少女の声で「大嫌い…」という一言が聞こえる。それは誰に向けて放たれた言葉なのか、“恋する衝動”を武器に少年少女たちは未来へと駆け抜けることはできるか、臨場感に満ちた映像になっている。
岡田麿里 コメント
『アリスとテレスのまぼろし⼯場』の主題歌が完成したとご連絡があり、スタジオにお伺いしました。
期待で前夜は眠れなかったうえに、その場に中島みゆきさんがいらっしゃったことで
興奮と緊張は限界に達し、挙動不審かつドライマウスの私に歌詞の紙が渡されました。
そこには、『⼼⾳』と書かれていました。
『⼼⾳』が流れてきた瞬間、正⾯から、強い⾵がぶわっと吹いた気がしました。
⾵にあおられて、緊張だけでなく、スタジオの景⾊がすべて吹っ⾶んでいきました。
そして、この物語の主⼈公である正宗と五実、睦実の姿が⾒えました。
彼らはしんと冷たい世界の中で、腹の底から叫び、⾛っていました。
2023年6⽉現在、『まぼろし⼯場』の制作は順調です……とは正直、⾔えません。
映画の内容と同じく、さまざまな困難にぶちあたり、倒れそうになることもあります。
でも、そのたびに『⼼⾳』がどんどんと⼼臓を叩いてくれ、蘇⽣させられています。
みゆきさん、瀬尾さん(*中島みゆき⾳楽プロデューサー)をはじめとした『⼼⾳』チームの皆さん。
この素晴らしい主題歌が流れる、エンディングを迎えるために。『まぼろし⼯場』とアニメスタッフは最後まで駆け抜けていきます。本当にありがとうございました。