2022.12.16 07:00
©2022「銀河鉄道の父」製作委員会
2022.12.16 07:00
役所広司、菅田将暉、森七菜といった名優たちが集い、『八日目の蟬』『いのちの停車場』などヒット作品を生み出してきた成島出が監督を務める映画『銀河鉄道の父』が、2023年5月5日(金・祝)より全国公開されることが決定した。
小説家・門井慶喜が大量の宮沢賢治資料の中から父・政次郎について書かれた資料をかき集め、究極の家族愛を描いた第158回直木賞受賞の傑作を映画化した本作。日本のみならず世界中の“人の心”に生き続ける宮沢賢治が、没後90年となる2023年、不安定で激動の時代に生きる力を与えてくれる。
宮沢征士郎と賢治(役所広司)は、父の代から富裕の質屋を営んでおり、家業を支える一家の主人として責任感と情熱はあるが、長男・賢治(菅田将暉)が生まれると、明治の男には珍しく子育てに熱心で子供にはめっぽう甘い。宮沢賢治は、本来は長男として家業の質屋を継ぐのだが、それに反発して学力もないのに学問の道へ進み、さらには商人家系にもかかわらず農業や宗教の道に進みたいと、親泣かせの我が道を行く。父・政次郎と長男・賢治の、人間味あふれる親バカ・ダメ息子のユーモアと苛烈な闘いの日々。賢くしっかり者の妹・宮沢トシ(森七菜)、賢治可愛さで突っ走る政次郎、そして時に対立する政次郎と賢治を誰よりも深い愛で見守る賢治の母・イチ(坂井真紀)、賢治に甘い政次郎を厳しく諭す賢治の祖父・喜助(田中泯)、自由奔放に家族を振り回す賢治に密かに憧れを持つ賢治の弟・清六(豊田裕大)の宮沢家の面々が、政次郎と賢治がうまくいくように指南する。
今回解禁となった特報は、暗闇を走る汽車の中で「宮沢賢治の父、政次郎でございます」という政次郎の自己紹介から始まる。そして「賢治の世話は私がする」と政次郎が割烹着をまとい、賢治が「じゃじゃ!?」と驚くカットが壮大な音楽とともにテンポ良く流れる。「明日から家業の修行さ励め」と父親らしく賢治に言い渡す政次郎に対し、「イヤです」と切り返す賢治。「え!?」という政次郎の驚きもつかの間、賢治は「俺はエマーソンやベルクソン、ツルゲーネフやトルストイの本を読んで勉強しました」と語り出し、「うるせぇ、うるせぇ、ああああ、うるせぇ!」と政次郎はうんざりするという、思わず笑みがこぼれてしまうような親子のやり取りが繰り広げられる。そしてラストの「このバカ息子!でもラブだ!超マジだ!」というコピーから、一筋縄にはいかない親子関係、ぶつかり合いながらも支え合う家族愛が伝わってくる特報映像となっている。