カミラ・グリフィン監督による政府への痛烈な風刺が炸裂
史上最悪な人生最後のクリスマス・ディナー『サイレント・ナイト』本編映像公開
2022.11.18 09:00
© 2020 SN Movie Holdings Ltd
2022.11.18 09:00
11月18日(金)よりグランドシネマサンシャイン池袋ほかにて劇場公開されるキーラ・ナイトレイ主演映画『サイレント・ナイト』から本編映像が公開された。
『キック・アス』や『キングスマン』シリーズのヒットメーカー、マシュー・ヴォーンが製作、『ラブ・アクチュアリー』や『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズでおなじみのキーラ・ナイトレイが主演を務め、『ジョジョ・ラビット』で主演を演じたローマン・グリフィン・デイヴィスが出演する本作は、もしも家族と友人たちが集うクリスマスが“人類滅亡の日”だったら……クリスマス映画と終末的なディザスター映画という対極的なジャンルを融合させたファミリードラマ。
田舎の屋敷でクリスマスのディナー・パーティーを催そうとしているイギリス人夫婦のネル(キーラ・ナイトレイ)とサイモン(マシュー・グード)、彼らの息子たちであるアート(ローマン・グリフィン・デイヴィス)、双子のハーディ&トーマスの5人家族のもとに、学生時代の親友たちとその伴侶が次々と集まってくる。子供を含む全12人の男女は久々の再会を楽しんでいたが、今年はいつものクリスマスとは違っていた。あらゆる生物を死に至らしめる謎の猛毒ガスが地球全土を席巻し、明日にもイギリスに到達するのだ。果たして、彼らは“最後の聖夜”をどう過ごすのだろうか。
パーティーの主催者として大切な家族や仲間をとりまとめようと奮闘するネルを演じるのは、イギリスを代表するナイトレイ。『ジョジョ・ラビット』でゴールデン・グローブ賞男優賞(コメディ/ミュージカル部門)にノミネートされたローマン・グリフィン・デイヴィスが、繊細な感性を持つネルの息子アートに扮し、またしても驚異的な名演技を披露する。加えて、『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』のマシュー・グード、『マリグナント 凶暴な悪夢』のアナベル・ウォーリス、『プラネタリウム』のリリー=ローズ・デップらが、滑稽さと切実さが入り混じった絶妙のアンサンブルを見せている。また、監督のカミラ・グリフィンはデイヴィスの母親で、本作には彼の双子の弟ハーディとギルビーも出演。
この度公開されたのはクリスマス・ディナーを切り取った本編映像。地球上のあらゆる生き物を死滅させる謎の猛毒ガスが充満した世界。政府の広報サイトによれば、ひとたび毒ガスを吸引した者は神経系統を破壊され、おびただしい出血とともに死に至るという。もはや毒ガスから逃れる術はなく、政府は苦痛を無くす「EXITピル」という自殺用の薬を国民に配布し、それを飲んで“尊厳ある死”を選択するよう推奨している。そんな残酷な聖夜に集まったネル、サイモン夫妻と友人たち。最後のクリスマス・ディナーを楽しむはずだったが、子供たちが大人顔負けの見識を披露し、人類を死滅させる毒ガスの要因について論戦を始めてしまう……。さらに、アートは「グレタは学校に行かず、船酔いして―ディカプリオと会って警告しても、誰も聞かなかった」と、スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリの気候変動問題への警鐘を無視した世界を非難する。
カミラ・グリフィン監督の信頼の置けない政府への痛烈な風刺が炸裂するセリフの応酬はブラック・ユーモア満載。大人たちの方がたじたじで黙ってしまう姿は滑稽だが、笑うに笑えない世界終末のカウントダウンが迫る、史上最悪な人生最後のクリスマス・ディナー。そして、この後に待ち受ける、彼らの運命とは……。