リトル・シムズ
2022.10.19 18:30
ジャンルを往来するサウンドと真摯なリリックで、ケンドリック・ラマーをはじめゴリラズ、アンダーソン・パーク、アブ・ソウル、ローリン・ヒルら錚々たるアーティストたちを魅了するイギリス出身のラッパー、リトル・シムズ。2019年にリリースしたアルバム『GREY Area』は、NMEをはじめとする様々なメディアで満点のレビューを獲得している。この度、リトル・シムズが2021年にリリースした『Sometimes I Might Be Introvert』がイギリス最高峰の音楽賞であるマーキュリー賞を受賞した。
現地時間の10月18日、英ロンドンのハマースミス・アポロで2022年度のマーキュリー賞授賞式が行われた。先月、世界的ブレイク以降初の来日公演を行なったリトル・シムズが、最新作『Sometimes I Might Be Introvert』で見事にマーキュリー賞の栄冠に輝いた。セレモニーでは、アルバム収録曲「How Did You Get Here?」のパフォーマンスも披露している。
2021年の年間ベスト・チャートを席巻するなど圧倒的な評価を獲得してきた本作だが、英国最高峰の音楽賞、マーキュリー賞にて最多4部門にノミネート。最終的に最優秀新人賞に輝いたブリット・アワード2022に続く受賞となった。マーキュリー賞の審査員はリトル・シムズについて以下のようにコメントしている。
「挑戦や困難が多かった1年というなかで、イギリスとアイルランドの音楽は今まで以上に活躍をしました。審査員たちは“Sometimes I Might Be Introvert”に大きく感心し、満場一致でした。この複雑でありつつも、多くの人が楽しめる作品は、常に自分を成長させようと前に進んでいる人による作品です。マーキュリー賞は長年価値が変わらず、真のアーティスト性を表現している作品に光を当てるもので、このアルバムにはそのどちらの要素もありました」
また、リトル・シムズの受賞に対し、多くの著名人が反応している。ロンドンの市長サディク・カーン氏は「インスパイアリングであり、素晴らしいリトル・シムズへ、マーキュリー賞受賞おめでとうございます!ロンドンにとって誇りです」とツイートしている。また、リトル・シムズが10代の頃に出演していたライブハウス、Roundhouseは「2010年に、16歳のSimbi AjikawoはRoundhouseにて行われた新人アーティストのコンテストに出演しました。そして今夜、リトル・シムズはマーキュリー賞を受賞しました。おめでとうございます!」とコメントしている。