2022.10.06 12:35
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2022.10.06 12:35
10月21日(金)に公開されるコゴナダ監督作『アフター・ヤン』より、AIロボット・ヤンが<Lily Chou-Chou>のバンドTシャツを着用しているシーンと、同映画のフィーチャリング・ソング「グライド」が流れる本編映像が解禁された。
本作の監督/脚本は前作『コロンバス』が世界中で話題となった映像作家コゴナダ。小津安二郎監督の信奉者としても知られるコゴナダ監督は、気鋭のスタジオA24とタッグを組み、派手な視覚効果やスペクタクルに一切頼ることなく唯一無二の未来的な世界観を構築。
オリジナル・テーマ曲を敬愛する坂本龍一に依頼し、音楽を手掛けたAska Matsumiyaの美しいアレンジに加えて、岩井俊二監督作品『リリイ・シュシュのすべて』で多くの映画ファンの胸に刻まれた名曲「グライド」を、Mitskiが歌う新バージョンで甦らせた。
このたび公開となった本編映像では、ジェイク(コリン・ファレル)が故障して動かなくなってしまったAIロボット・ヤン(ジャスティン・H・ミン)の体内に“メモリバンク”という記憶装置が組み込まれていることを発見し、その映像を再生するところから始まる。
映像内には、21年前に劇場公開された映画『リリイ・シュシュのすべて』に登場する架空のバンド<Lily Chou-Chou>のロゴがプリントされたTシャツを着用したヤンの姿と、物語の鍵を握る素性不明の若い女性(ヘイリー・ルー・リチャードソン)が「グライド」が演奏されるライブ会場で心地よく音楽に乗っている様子が映し出される。この映像が示すヤンの記憶とは果たして……?
また、ヤンの記憶を辿る映像が小宇宙を旅しているような美しさで仕上がっており、近未来が設定の本作ならではの現代の科学技術が進歩した先にありそうな世界観を表現した映像となっている。
コゴナダ監督は「あの曲を甦らせることが僕の夢だった」と『リリイ・シュシュのすべて』の挿入歌「グライド」を本作に使用することに対してコメント。「映画自体は、いじめに遭っていた10代の少年の物語を描いたものでした。少年は神秘的ともいえる歌手に癒しを見出し、彼女に夢中になります。それはともかく、あの歌がずっと僕の心の中にあったんです」とかねてより強く惹かれていたことを語った。
本映像の公開に際し、『リリイ・シュシュのすべて』で「グライド」のプロデュースを担当した小林武史より、『アフター・ヤン』の日本公開に向けた応援コメントが到着した。
小林武史(音楽家)コメント
AIにまつわるストーリーの最後に、アレンジされた音も歌もオリジナルより生命力を強く感じさせる「グライド」が流れます。
SF的でありながらシンプルな心地よさが溢れる映画です。僕的には、20年以上前に作った曲と映画が与えてくれる未来のイメージ、つまり過去と未来はシンプルにもつながり得るというような、心地良さでもありました。