キム・ソン監督「映画の中でとても重要なシーンだった」
韓国映画『声/姿なき犯罪者』激しい一騎打ちとなるアクションシーンが公開
2022.10.05 13:00
ⓒ 2021 CJ ENM Co., Ltd., SOOFILM ALL RIGHTS RESERVED
2022.10.05 13:00
10月7日より全国公開予定の韓国映画『声/姿なき犯罪者』から本編映像が公開された。
近年深刻化する犯罪のひとつである振り込め詐欺を韓国で初めて描き、2021年9月に韓国で公開され、オープニング成績1位の大ヒットを記録したピョン・ヨハン主演のリアル犯罪アクションである本作。振り込め詐欺は進化し、SNSやスマホアプリ、メッセンジャーが使われ、手口が巧妙になりつつある。この日常に潜む犯罪を題材にし、韓国で初めて映画化したのは、『ホワイト:呪いのメロディー』(2011年)等を手掛けた双子の兄弟監督キム・ソン&キム・ゴク。実際に詐欺犯罪の捜査を担当する韓国警察の知能犯罪捜査隊に取材し、徹底したリサーチで完成したリアリティのあるストーリーは観客を魅了し、公開初週の興行成績はマーベル作品『シャン・チー/テン・リングスの伝説』を抜いてNo.1を記録した。
主演は、『茲山魚譜 チャサンオボ』(2021年)で流刑の天才学者と友情を育む貧しい漁師役を演じ、藤原竜也&竹内涼真出演の邦画『太陽は動かない』(2021年)では、産業スパイ役として日本人俳優たちと共演する等、幅広い活躍を見せるピョン・ヨハン。本作では激しいアクションシーンにノースタントで挑み、製作スタッフと共演者を驚かせた。共演は、『悪人伝』(2019年)のキム・ムヨル、『ジャンルだけロマンス』(2021年)のキム・ヒウォン、『ただ悪より救いたまえ』(2020年)パク・ミョンフン、『サムジンカンパニー1995』(2020年)のイ・ジュヨン等、人気俳優たちが揃った。
釜山の建設現場で働く従業員たちにかかってきた電話。振り込め詐欺によって娘の治療費からマンションの支払いまで、沢山の人々が大金を失った。現場の作業員として働くソジュン(ピョン・ヨハン)は、前職は刑事という異色の経歴を持つ。彼は愛する妻と同僚の30億ウォンを取り戻すため、振り込め詐欺犯を追跡しはじめる。犯人の手がかりを掴み、中国のある建物へ侵入するソジュンだったが、そこでは組織化された巨大な詐欺集団が総責任者クァク(キム・ムヨル)の先導によって毎日多額の振り込め詐欺が行われていた。愕然とするソジュンだったが、300億ウォン規模の新たな詐欺計画を知り、元刑事の正義感が覚醒、壮絶な復讐を計る。
この度公開された本編シーン映像は、詐欺集団の本拠地に潜入した元刑事のソジュン(ピョン・ヨハン)が、ついに振り込め詐欺組織の責任者クァク(キム・ムヨル)と対決する場面。完全に外から隔離された振り込め詐欺のコールセンターがある本拠地の場所を何とか外に知らせようと、管理者クァクの部屋に忍び込んだソジュン。スマホで位置情報を確認するソジュンの姿を見つけたクァクがゴルフクラブで殴りかかる。「何してる!」と怒鳴るクァクに、殴られ倒れ込んだソジュンは「キム・ヒョンス弁護士。俺の友達なんだろ?」と返す。実はこのクァクこそ、ソジュンの妻に弁護士を装って詐欺電話をかけ、金をだまし取った張本人だった。
一方でソジュンを追って中国に来た韓国警察の知能犯罪捜査隊のチーム長ギュホ(キム・ヒウォン)らも必死で行方を探し、その警察の動きを察知したコールセンターの監視者チョン本部長(パク・ミョンフン)は「事務所を移す!」と慌てて指示。コールセンターで働く人々に証拠隠滅を命じ、逃走の準備を急ぐ。そうとは知らずに激しく殴り合うソジュンとクァク。ついにソジュンの怒りが爆発し、蹴り飛ばされたクァクは「話し合いで解決を」と言いながらナイフで襲い掛かり、二人の一騎打ちに目が釘付けになるシーンとなっている。
このシーンのために、撮影前からアクション監督の指導を受けたピョン・ヨハンとキム・ムヨル。キム・ソン監督いわく「二人の運動神経が抜群だったのですごく早く習得してくれた」。そして「撮影当日、二人はほとんど全てのアクションを自分たちで演じ、スタッフたちを驚かせた」と振り返り、ピョン・ヨハンについては「とても真面目で情熱的な俳優。これまでのダンディなイメージを果敢に脱ぎ捨てて、荒々しく切迫した元刑事になり詐欺グループに乗り込む彼にぜひ期待してください!」と絶賛。ピョン・ヨハン自身も本作でのアクションについて、「ソジュンはヒーローのような存在ではなく、命を懸けて金を取り戻さなければならない切実さ、壮絶さを見せたかった」とキャラクターの感情がアクションにも溶け込むよう情熱を注いだことを明かした。