自分の不完全さをさらけ出す
ケンドリック・ラマーが『Mr. Morale & the Big Steppers』とラップが自分に与えた影響を語る
2022.08.05 15:50
ケンドリック・ラマー『Mr. Morale & the Big Steppers』
2022.08.05 15:50
今年の5月に5年ぶりのアルバム『Mr. Morale & the Big Steppers』をリリースしたばかりのケンドリック・ラマー。滅多にSNSを更新しないことで知られているケンドリックであるが、この度Instagramのストーリーにて『Mr. Morale & the Big Steppers』について語った。
神に誓って、「Mother I Sober」を書くのに20年かかった。ラップは本当に自分の世界を広げてくれた。自分が認識している自分という存在を超えることができた。音楽は自分にとって酸素のようなものだ。Mr. Morale。自己表現を促進させるものだ。
不完全であることを愛するために経たプロセスを忘れない。ピアノ…ファンたち…刑務所から小さい村まで、和解と調和のストーリーを聞くことができた。すぐに自分に刺さる言葉もあるかもしれない。10年後になるかもしれない。子供たちがその影響を受けるかもしれない。部屋の隅にある古い本のように。
私は永遠にアンダーグラウンドだ。メインストリームのメニューに潜入している。いろんな街を見るのは、今でも美しい。
黒人コミュニティにおける世代を超えたトラウマについてラップした「Mother I Sober」を書くのに20年かかったと明かしたケンドリック。当楽曲では、母親が経験した性的暴行や、自身の不貞や依存についても明かしており、そのような経験の連鎖について表現している。また、ラップで自己表現をし、自分の不完全さをさらけ出すことにより、そのポジティブな影響が世界中に広がっていることについても触れている。
2017年にリリースした『DAMN.』でラッパーとして史上初のピュリッツァー賞を受賞し、音楽とリリックで世界に大きなインパクトを残したケンドリック・ラマー。先日、彼のプロデューサーであるSounwaveが、ケンドリック・ラマーと次のアルバムの制作を開始したとも明かしていた。